高倉健さんの座右の銘

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このところ本屋さんの店頭に高倉健さんの追悼の出版物が多く並んでいます。どの出版物にも高倉健さんの座右の銘が載っています。「往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし」です。この言葉は比叡山延暦寺の高僧から贈られたものとのことです。

座右の銘といいますと新潟市民が先ず想うのは会津八一先生の「学規」でしょうか。一、ふかくこの生を愛すべし 一、かえりみて己を知るべし  一、学芸をもって性を養うべし 一、日々新面目あるべし。「独往」をモットーとされた会津先生の精神は、「南京新唱」の中にある夢殿の救世観音の歌「あめつちにわれひとりゐてたつごときこのさびしさを きみはほほえむ」を大切にした健さんの座右の銘の中に活きていると思います。

健さんの座右の銘を読んでもう一つ感激したのは、この言葉の原典が私どもの宗祖親鸞聖人が所依の経典とされた浄土三部経の無量寿経にあるからです。そこには「たとい、身をもろもろの苦毒の中に止るとも、我が行精進にして忍びて終に悔いじ」とあります。健さんの役者人生は「もろもろの苦毒の中」にあって、強く感動したのがこの座右の銘だったのではないでしょうか。 (園長 今湊 良敬)

 

高倉健さんは、天台宗大阿闍梨からこの言葉を賜り、南極ロケを決断されました。

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2015年1月29日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : ahjk7h65f89yq3iot6o4